
1972年、白薔薇のピンで飾られて、目に三つの星を持つなんとも麗しいリカちゃん、2代目リカちゃんが発売されました。
2代目リカちゃんが販売されていた期間は1972年から1981年までのなんと9年間!
そのうちの1972年〜1974年頃に販売されていた2代目リカちゃんの事をニューリカちゃんと呼んでいます。→【解説】ニューリカちゃん

2代目リカちゃんボディ

2代目リカちゃんの大きな特徴は後述する磁石の付いた靴“マグネットシューズ”を履いていること。
マグネットシューズのお陰で金属の上なら何処でもスタンド無しで立てるようになりました。
こんな面白いギミックがあるのかと初見ではとても感動しました。
このシューズの登場に合わせるように2代目リカちゃんからボディにも大きく変化がありました。

両手両足共に左右別々に動かすことが可能になり、足はマグネットシューズを履かせやすいように足指のないタイプに変更されました。
足指の無いタイプの足は俗に「てんそく足」と呼ばれています。
足はプラスチックの中にステンレスの針金が直接埋め込まれる構造に変わりました。
それに伴ってよりポーズをとりやすくなった半面、足の中で針金が折れてしまった場合、ポーズをとることができなくなります。
足がボディと引っ付いている構造のため、針金を取り換えることもできず、こうなってしまったリカちゃんは「骨折している」と表現されたりします。
足の材質も今までの足と変更されたため、強く力を加えると凹んだまま跡が付いて戻らなくなってしまい、傷が付いている子が多い気がします。
ガジガジされたリカちゃん

ガジガジされています。
2代目リカちゃんのボディになってから急に見られるようになった足のガジガジ跡。
跡が付きやすいのか、どうしてもかじりたくなるのか、足先をガジガジされた2代目リカちゃんは本当に多いです。
ガジガジ跡の他にマグネットシューズが履かせ辛かったのか、カカトを少し削られた跡のあるリカちゃんもいます。
薔薇のピンとマグネットシューズ

ニューリカちゃんの記事でも紹介しましたが、2代目リカちゃんといえばマグネットシューズと白い薔薇のピン。
マグネットシューズはリカちゃんだけでなく、リカちゃんママやお姉さん、フレンドも着用しています。
小さな小物で紛失しやすいのか、中古品で薔薇ピンを付けている2代目リカちゃんは少ないです。
バラのピンの作りはとても精巧で、味があり、美しいです。
ピンとして髪の毛に刺す仕様のためリカちゃんを正面から見た時に若干何のモチーフが分かりづらいです。
左側からカメラを向けて撮りたいですね。
初代リカちゃんは赤いリボンが印象的でリカちゃんと言えば赤!!といった感じでしたが、2代目リカちゃんは赤い服はもちろん、白い服はもちろん、青い服もステキに着こなします。
薔薇ピンを付けたリカちゃんは最高に可愛いですね。
2代目リカちゃんのフレンドはピンクと水色の色違いの薔薇ピンを付けています。
へんしんパットちゃんが水色、ハルミちゃんがピンクのヘアピンを付けています。
3人でなかよしトリオ。
女の子が色違いのお揃いで小物を揃えて仲良く遊ぶのはいつの時代も共通なんですね。
2代目リカちゃんフレンド

左からハルミちゃん(1973)、2代目いづみちゃん(1979)、ひとみちゃん(1980)
※へんしんパットちゃん…なかよしトリオですが今回は画像がなく詳しく紹介ができず、今後取り上げることがある…かも…?
ハルミちゃんは、スーパーマーケットの一人っ子。
お行儀が良くてとっても優しい。
「夢みる ハルミちゃん」として販売され、ニューリカちゃんよりも長いカールヘアーが特徴。
リカちゃんと大の仲良しで、へんしんパットちゃんと3人で“なかよしトリオ”というトリオを組んでいます。
後に女医であるエミリー先生の妹という設定に変更されています。
いづみちゃんは、初代いづみちゃんとは別人。
おしゃれであかるい女の子。
ヘアスタイルを変えるのが大好きです。
「おしゃれな かみあそび いづみちゃん」として販売され、付属のヘアーピースやリボンで当時の女の子たちに可愛くしてもらっていました。
ひとみちゃんは、なかよし病院に住んでいて、将来は優しい看護婦さんを目指しています。
「やさしいかんごふさん ひとみちゃん」として販売され、ひとみちゃんはマグネットシューズではなくワンタッチブーツを履いています。
この頃から現行と同じような形のドールスタンドが使用され始めます。
ニューリカちゃんも2代目リカちゃん???

ニューリカちゃんは2代目リカちゃんです。
2代目リカちゃんはマイナーチェンジを繰り返すうちに発売開始時と発売終了時では殆ど別の人形のように変わっています。(パッケージの変更も何度かされています。)
2代目リカちゃんの中でも最も初期に製造された物がニューリカちゃんと呼ばれています。
これは2代目リカちゃん発売当初のパッケージに“ニューリカちゃん”と表記されていた事に由来しています。
「たつわあるくの…おかいものかしら」の黄色い箱が印象的なリカちゃんですね。
のちの2代目リカちゃんのパッケージは“かわいいリカちゃん”へと変わっています。
2代目リカちゃんの前期・中期・後期



※ニューリカちゃんは流通の多い後期の画像を使用しています
あまりにも別人ですがみんな2代目リカちゃんです。
共通している部分はセンター分けの前髪とパーマ、それから白薔薇のピンをつけてマグネットシューズを履いていることです。
9年あればお人形だって変わりますとも!!(しかし4代目リカちゃんは1987年から現在(令和7年)まで大きく変化していません。)
この変化(個体差)は現在では考えられませんね。
当時の少しでも良いものを作っていこうという職人魂のようなものを感じます。
2代目リカちゃんと3代目リカちゃん

可愛い画像があったので載せてみました。
世代が変わると、もはや別のお人形です。
クイズ!ニューリカちゃんを当てろ!
ここで突然ですがクイズです。
ニューリカちゃんと2代目リカちゃんにこれといった明確な差はありません。(厳密にいえば僅かな違いがあるのですが…)
私は見分けることができます。
主人は見分けることができません。
この差は何なのか考えました。
経験値では…?
何というか…ニューリカちゃんと2代目リカちゃんは印象が全然違います。
ニューリカちゃんと2代目リカちゃんに何度も出会っていくうちに、違いが分かるようになるのではないかと思います。
「ニューリカちゃんと2代目リカちゃん(中期)の見分け方を教えてください」と聞かれることが時々あるのですが、見て感じる印象の違いの他に当てはまる語彙が見当たりません。
分かる人には見ただけではっきりとすぐに見分けることができます。
私も最初は見分けることができませんでしたが、ある日突然明確にこの違いを感じることができるようになりました。(人体の不思議ですね。)
みなさまもこのクイズで是非、経験値を獲得していってください。
すべて違う画像で全5問作成しました。
1問目


2問目


3問目


4問目


5問目


いかがだったでしょうか。
最初は難しくても何度も顔を見るうちに自然と見分けられるようになっていくと思います。
今回、全く分からなくても、ある日「アレ…?全く違う」と驚く日が来ると思います。
忘れた頃にまたチャレンジしてみて下さい。
9年もの長い歴史のある2代目リカちゃん。
リカちゃん自身の設定も深まり。
フレンドやハウスの種類がとても増えて、ごっこ遊びのバリエーションが広がりました。
リカちゃんのパンフレットに書いてある、
「悩みは、フランスに渡った父がどこにいるのかわからない」
そんなパパに会えるのは、もう少し先のお話です…。