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【写真で比較】ピチピチリカちゃんとさわやかリーナちゃん

初代リカちゃんの中にも3種類肌の色が存在しています。
1971年に登場した『日焼け肌』のピチピチリカちゃんと、彼女のハワイのお友だち・さわやかリーナちゃん。
実はこの2体、リカちゃん史の中でも「肌色の違い」や「仕様の差」が際立つ、非常に希少な存在です。
この記事では、通常肌・日焼け肌・当時“クロンボ”と呼ばれていた更に濃い肌色――この3種のリカちゃんを写真で比較しながら、当時の時代背景や構造的な違い、そして今なお語り継がれる魅力に迫ります。
(※一部、当時の商品名称や販促文に基づき、現在では不適切とされる表現を資料として記載しています。差別的な意図は一切なく、時代背景の理解のため原文を尊重した形です。)

ピチピチリカちゃん

ピチピチリカちゃん画像を2分割し、左は正面を、右は背面のの全身画像を紹介。衣装は復刻初代リカちゃんのもの。
ピチピチリカちゃん画像を2分割し、左は正面を、右は背面のの全身画像を紹介。当時のショーツのみ着用している。

初代リカちゃんには、実は3種類の肌色があります。通常肌、日焼け肌、そして“クロンボ”と呼ばれていた濃い肌色です。
このたび、ついに我が家にその3種類が揃いましたので、ここに記録しておきたいと思います。

色白でおしとやかな今までのリカちゃんとはグッとイメージをかえてピチピチーッとしたリカちゃんの登場でーす
肌の色も夏のプレイガールにふさわしい小麦色
行動派らしくヘアーはブロンドのセミロング
それに新しいネック・アクション(首が左右にかたむけられる)も加わり名付けてピチピチリカ
ハイキングやスポーツの時にリカちゃんは日焼けしたピチピチリカになるのよ
色白のリカちゃんはお家でお留守番ね
お外であなたのリカちゃんだけ色白だったら?
シラケチャウワァー

ピチピチリカちゃん販促用ポスターより

1971年、そんな衝撃的なコピーとともに登場したのが、健康的な小麦色の肌を持つ「ピチピチリカちゃん」。ブロンドのセミロング、爽やかでハツラツとした印象。

可愛い!

こんなに可愛いのに発売期間はわずか2年間。かなりのレアドールです。
着せられているお洋服も『アルプス』『アンデス』『タヒチ』『マイアミ』『フロリダ』など、世界の避暑地をテーマにした素敵なものばかり。
しかしお値段は…ピチピチ♡では済まされないです。

おしゃれな行動派!

ピチピチリカちゃん…とてつもなく可愛い!
初代と同じヘッドの型を使用しているのに、肌色とヘアスタイルで印象が全く違います。
特におでこが出てるピチピチリカちゃん。

かわいい!

初代リカちゃんは前髪ありでデコを出さない子が多いですが、ピチピチリカちゃんは思い切りデコ出し!これがまた元気で快活な印象を際立たせています♡

新しいネック・アクション?

首のポーズが変わりました。振り向いた時、とってもかわいいの……ネェ

ピチピチリカちゃん販促用外箱より

首が左右に傾けられるという新仕様、これは後にも先にもピチピチリカちゃんならではの特権。
ヘッド内部・ボディ内部ともに構造が工夫されており、動きに表情がつけられるようになっています。
首が傾くだけで表情が凄く豊かに見えます。傾き方も自然で、これが首の斜めの溝のちょっとした工夫で生み出されているのは本当に素晴らしいです。
なお、ピチピチリカちゃん(日焼け肌・クロンボ)にはタカラの刻印が入っていません。

さわやかリーナちゃん

今回、akaribbonにさわやかリーナちゃんがメンテナンスに来てくれました。ご依頼主さまのご厚意により、記録としてご紹介できることになりました。(本当にありがとうございます)
『わたしのとくいなのは水泳とサーフィンようでまえをみせてあげたいわ』
お洋服もビーチスタイルが多く、『ピチピチリカちゃんのハワイのお友だち』という設定。

ピチピチリカとはじめてあったのは、ワイキキの浜辺。リーナがリカちゃんに水泳とサーフィンのコーチをしてあげたの。わたしのうでまえをみんなにみせてあげたいわ。

さわやかリーナちゃん販促用外箱より

ちなみに、リーナちゃんの背中にはしっかりTAKARAの刻印があります。
かわいい~(T_T)

いづみちゃんとソックリ!?

リーナちゃん、実はいづみちゃんと同じヘッド型を使用しています。
アイプリントも顔色も全く違うので、気づきにくいかも。
並べてみると造形の共通点とプリントの差がよく分かります。

リーナちゃん…黒い?

あれ…ピチピチリカちゃんより黒い?
リーナちゃんは日焼け肌よりさらに色が濃い、いわゆるくろんぼと呼ばれる肌色タイプです。
夏休み明けに『本当に焼けたね!?』と言われるスポーツ少年ぐらい色黒です。
うちにいるのは日焼け肌のピチピチリカちゃん、コーヒー牛乳のような色味をしています。

くろんぼ(黒ん坊)とは

さて、先ほどから『クロンボ』『くろんぼ』と呼んでいますが…くろんぼとは昨今聞きませんがどういう意味なんでしょう…私も正しい意味は知りませんでした
・日に焼けてりして皮膚の色の黒い人。
・黒色人種を軽蔑していった語
さ…差別用語 (;^_^A
旧タカラのシンボルマーク『だっこちゃん』もクロンボです。
当時は親しみをこめた表現でも、このような事に厳しくなってしまった現代では通用しません。
こうした言葉に対する感覚の変化もあり、ピチピチリカちゃんはわずか2年で販売終了になったとも言われています。
とはいえ、ピチピチリカちゃん達の可愛さは健在。
当時の売れ行きも悪くなかったのか、いまでもちょこちょこ市場に現れます。

肌色を徹底比較

左から初代リカちゃんの顔(普通肌)・ピチピチリカちゃんの顔(日焼け肌)・リーナちゃんの顔(クロンボ)
みんな可愛いです♡
やっぱり馴染みがあるのは普通肌。日焼け肌はもう少し赤みが欲しいと言いますかリアルな人肌より黄色みが強いです。
リーナちゃんはやはりハワイ在住というのもあり、現地の人感があります。

左から初代リカちゃんの手(普通肌)・ピチピチリカちゃんの手(日焼け肌)・リーナちゃんの手(クロンボ)
比べるとやはり全然違う色をしています
見た感じ手の細かい造形に差はないように感じました。

左から初代リカちゃんの足(普通肌)・ピチピチリカちゃんの足(日焼け肌)・リーナちゃんの足(クロンボ)
特筆すべきことはありませんが…初代リカちゃんの足ってなんでこんな可愛いんでしょうか…

ボディ

左から初代リカちゃんのボディ(普通肌)・ピチピチリカちゃんのボディ(日焼け肌)リーナちゃんのボディ(クロンボ)
ここで注目したいのが、ピチピチリカちゃんの背中には刻印がないという点。

ピチピチリカちゃんの背中にだけ刻印がない…?

ピチピチリカちゃん(日焼け・クロンボ両方)の背中にはないのに何でリーナちゃんの背中には刻印があるのでしょうか…
首が傾くことと何か関係が…?いつか開発担当者様とお話伺いたいです。

おまけー日本の子供の日焼け肌との比較

我が家のちびっこ日焼け肌との比較です(^▽^)❀
けっこう日に焼けていた事を思い出して協力してもらいました。
初代リカちゃん達の肌とは絶妙に色味が合っていませんでしたが本人はピチピチリカちゃんと同じ肌色だと喜んでいました笑

まとめ

今回は、1971年に登場した「ピチピチリカちゃん」と、ピチピチリカちゃんのハワイのお友だち「さわやかリーナちゃん」を中心に、初代リカちゃんの肌色のバリエーションや当時の時代背景、そして仕様の違いを見比べてみました。
『色白でおしとやかな今までのリカちゃんとはグッとイメージをかえて』登場したピチピチリカちゃん。
その健康的で小麦色の肌と、行動的なキャラクター設定は、当時としてはかなり挑戦的だったようです。
ネックアクションの進化等、当時のお人形の造形の奥深さを改めて感じさせられました。
一方、さわやかリーナちゃんは、さらに深く焼けた肌とサーフィンというアクティブな個性で、「黒ん坊タイプ」と呼ばれる肌色モデルの代表格として今も根強い人気を誇っています。
現代ではもう使われなくなった(使うことが許されなくなった?)言葉や設定もありますが、それもまた時代を映す鏡。
決して切り捨てるのではなく、正しい理解と整理をもって愛していきたいです。
肌色の違いは、ただの「色」ではなく、当時の価値観や流行、メーカーの挑戦までも反映したもの。
たかがお人形、されどお人形。
この小さなボディに、時代と社会の空気、そして旧タカラの魂がぎゅっと詰まっているのだと感じさせられます。
リカちゃんは、時代が、そしてリカちゃん自身が変わりながらもずっと「可愛い」を届けてくれる存在。
だからこそ、こうして50年以上経っても、多くの人に愛され続けているのだと思います。
最後に、大切なお人形、「さわやかリーナちゃん」を、執筆にあたり快くご提供くださり、心より感謝申し上げます。

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