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【解説】3代目リカちゃん

【1982】3代目リカちゃん

1982年、リカちゃんは誕生15周年を迎えました。
時代に合わせてアップデートを重ねてきたリカちゃん。
2代目から3代目への移行時にも大きな変化がありました。
この頃から、リカちゃんは他企業との関わりを持つようになり、日本国内でのリカちゃんの浸透度はますます高まっていきました。

かわいいリカちゃんからおしゃれなリカちゃんへ

3代目のリカちゃんは、目のデザインが2代目と同じく白星が2つとオレンジ星が1つ。
ヘアスタイルは初代と2代目の特徴的なカールヘアから一新され、なんと前髪が作られてストレートヘアになりました。
ヘッドも2代目から作り変わり、顔が一回り小さくなりました。
また、耳にピアスが付けられるようになり、顔周りが華やかになりました。
3代目リカちゃんは口が開き、少し微笑んだような優しい表情になっています。
私は3代目リカちゃんの顔が素朴な感じがして一番親しみやすいと思っています︎^_^
この頃のリカちゃんは製品に統一感が出てきて(しまっており)良いことではありますが、少し寂しい気もします。

一新されたヘアスタイル

3代目のリカちゃんは、ツルツルのストレートヘアです。
2代目と同じく、縦に植毛の列が入っていますが、ストレートヘア用に長さが長く、やや頭頂部寄りに配置されています。
3代目から前髪が下りるようになり、このヘアスタイルは現在の4代目リカちゃんまで続いています。
ストレートヘアになったことで、ヘアスタイルの維持がしやすく、遊びやすくなったように感じます。
2代目の後期あたりからこのヘッドが使用され始めましたが、3代目リカちゃんは眉毛が見えないヘアスタイルのため、顔の印象が2代目後期と全く異なって見えます。
おでこが出ている(眉毛が見えている)かどうかでここまでイメージが変わるのは面白いです(^^♪
余談なのですが、どのリカちゃんのヘアスタイルもジャギー(ギザギザ)になっているのは、製造時にヘアカットする際に人形を逆さにしてヘアの長さを測り、揃えているからではないかと私は考えています。
実際にヘアセットをする際、手持ちのリカちゃんを逆さにすると髪の毛がきれいに揃うことが多いです…。
工場を見たことはないのですが、実際はどうなのでしょうか…?

リカちゃんの耳

←2代目リカちゃん 3代目リカちゃん→

リカちゃんの耳をしっかり観察したことはありますか?
リカちゃんの耳のデザインは2代目〜3代目辺りで大きく変わります。
初代と2代目リカちゃんは耳が立ち上がっているのが特徴ですが、3代目リカちゃんでは耳が寝ています。
正面から見比べると、2代目の耳がCの形状でしっかりと立ち上がっているのがわかります。
私が2代目〜3代目リカちゃんの年代を識別する時は、耳の形も見るようにしています。
2代目の中期までは立ち耳のヘッドが必ず採用されていましたが、後期になるとデザインが変遷しました。

2代目中期:立ち耳
2代目後期〜3代目初期:立ち耳→寝耳(イヤリングなし)
3代目中期以降:寝耳(イヤリングあり)

初代から2代目までの耳は縦と横の長さがほぼ等しいのに対し、3代目では耳の穴より上の部分が広く、逆三角形のような形状になっています。
この新しくなったデザインは、ピアスの着脱が非常にしやすく、ピアスをつけた時の顔周りのバランスも良く見えます。
私は箱入りの3代目を手にするまでピアスをつけた3代目を見たことがありませんでした。
子供が遊ぶと、ピアスがどうしても気になって、そして遊ばれてピアスは何処か旅に出てしまうんだろうと思います。
当時私が子供だったとしてもきっとそうなっていたと思います…笑

スタイル抜群?

←ピチピチリカちゃん 3代目リカちゃん→

3代目リカちゃんはプロポーションがよくなり、等身も上がりました。
ピチピチリカちゃんが同じ服を着ていたので、並べてみました。
今回着せたのは復刻版の初代リカちゃんの服です。
腰の位置が上がったことで足が長く見え、スタイルが格段に良くなっています。
3代目以前のボディに合わせたタイトなドレスも、細い腰のおかげで着こなすことができます。
半袖やノースリーブは肩幅の影響を受けにくいので普通に着こなせることがほとんどですが、3代目リカちゃんは肩幅が広くなったため、3代目以前の長袖の服を着ると後ろのボタンが閉まらないことが多いです。
3代目は他の代のリカちゃんよりやや素朴な顔立ちで、等身大の自分を見ているかのような親しみやすさがあります。
3代目リカちゃんは初代や2代目のようなスタイリッシュな服ももちろん着こなせますが、3代目にしか似合わない服がある気がします。
私が思うに3代目が真価を発揮するのは、近所に売っているようなカジュアルなデザインの服を着た時で、本当に似合っていて可愛いです。
3代目リカちゃんが販売されていた当時流行していたシティーポップ(1980年代に流行した洗練された都会派ポップスをファッションに取り入れたスタイル)を模したシリーズのリカちゃんは衝撃的な可愛さで、やっぱりリカちゃんは時代を映す鏡だなと感じます。

小顔になったという噂

←初代リカちゃん 3代目リカちゃん→
←ニューリカちゃん 3代目リカちゃん→

リカちゃんの歴史を紹介する際、3代目リカちゃんについて「ヘッドがリニューアルされ一回り小さくなった」「小顔になった」と顔が小さくなったことを強調する記述がよく見られますが、実際はどうなのでしょう。
自宅にある初代リカちゃんとニューリカちゃんを並べて写真を撮ってみました。

かわいい♡

3代目リカちゃんは、やはり小顔ですね。
頬から顎にかけてのラインがシャープで、今どきの美人のような印象です。
(小顔だからか3代目リカちゃんって目が小さく見えますよね?)
ニューリカちゃんと並べると、さらに小顔に見えます。
小顔すぎてアイドルみたい…(ただし、この顔のタイプのニューリカちゃんは顔が大きい子が多い気がしますね)
3代目はオープンマウスで少しツンとした鼻が特徴的で、顔に立体感があるため、より顔の幅が狭く見える効果もある気がします。

2代目と3代目リカちゃんのボディ比較

←2代目リカちゃん 3代目リカちゃん→
←2代目リカちゃん 3代目リカちゃん→

2代目と3代目(どちらも中期頃)のスタンダードボディのリカちゃんを比較しました。
3代目リカちゃんは、肩幅が広がり、胸板もやや厚くなっています。
腰の位置が上がり、足が長くなり全体的にふっくらしたフォルムになっており、両方を持ち比べてみると、3代目の方がどっしりとした重みを感じます。
そこで、実際の重さを測ってみました。

  • 2代目リカちゃん:約64g
  • 3代目リカちゃん:約69g

えっ、わずか5gの差しかありませんでした(企業努力スゴイ)
3代目の方がかなり重そうに感じたのに、実際はそれほど差がないようです。
また、2代目後期から3代目初期のボディには一瞬「おへそ」が復活していましたが、今回写真に撮っている3代目ボディでは再びおへそがなくなっています。

3代目の足

左から初代、2代目、3代目のリカちゃん

左から初代、2代目、3代目のリカちゃんの足を比較します。
2代目の特徴であるマグネットシューズが廃止され、2代目のテンソク足から3代目は再び足指が表現されるようになりました。
3代目の足は足指が復活したものの、ペタッとしたデザインの足で足首にくびれがなく、初代リカちゃんのようなリアルな足のメリハリはありません。
ただし、玩具としては故障しにくく、安定した造形になっていると思います。

クリック足

3代目リカちゃんも2代目と同じく、足が取り外し不可能な埋め込み型のボディです。
そのため、足の中のギミックが故障すると修理が難しい構造です。
3代目リカちゃんには「クリック足」と呼ばれるギミックがあります。
これは膝がカチッ(私には「クキッ」と聞こえます)と音を立てて動く仕組みで、足の関節が一定の角度で固定される際に音が鳴り、自然なポーズを保持しやすくなっています。
このギミックは、3代目リカちゃんが発売されていた頃のお人形に見られる特徴で、特に遊びの際に足の位置を調整しやすくするための工夫とされています。

【非推奨】3代目リカちゃんはマグネットシューズを履けるのか?

←2代目リカちゃん 3代目リカちゃん→

結論から言うと、履けました^_^
シューズのサイズはかなりきつかったですが、状態の良い柔らかいマグネットシューズを使用したため、履かせることができました。
個人的には3代目の足のサイズ感とマグネットシューズがマッチしていて、意外と似合っているように感じました。(2代目より似合ってるかも…)

※これはあくまで実験的な試みなので、3代目リカちゃんにマグネットシューズを履かせることを推奨するものではありません。

個人的には、マグネットシューズが復活したら面白いのにな〜と思います。
うちの子も2代目とマグネットシューズを気に入っていて、色々な物に立たせて遊んでいます。
復刻すれば流行るような気がしますが、今の時代だと誤飲のリスクが問題になるかもしれませんね。

3代目リカちゃんの手

リカちゃんの手をよく観察すると、非常に丁寧に造形されていることが分かります。
2代目までのリカちゃんの手は、手の関節や手のひらの膨らみが、実際の子供の手のようにリアルに再現されています。
一方、3代目以降のリカちゃんの手を見ると、5本の指はしっかりあるものの、手全体が凹凸のないツルッとした仕上がりで、細かい造形が省略されているのが分かります。(とはいえほとんど差はありませんが)
ただ、改めて3代目リカちゃんの手を眺めてみると、この小ささでここまで表現できているのは凄い事だと思います。

背中の刻印と下着

←2代目リカちゃん 3代目リカちゃん→

2代目リカちゃんから3代目リカちゃんへの変更点として、背中の刻印も変わっています。
2代目リカちゃんの刻印は「TAKARA MADE IN JAPAN」で背中にありましたが、3代目リカちゃんでは「TAKARA JAPAN」に変更され、刻印の位置も腰に移っています。
また、下着のデザインも変更されました。
2代目リカちゃんの下着は、腰と足ぐりの3箇所にゴムが付いていましたが、3代目リカちゃんの下着は全体がゴム素材になっています。
そのため、フィット感がとても良いです。
ただし、生地のゴムが伸びきってしまうと修復が難しいという欠点もあります。
この改善により、初代や2代目リカちゃんの下着でよく見られた「ゴムがダルダルに伸びてもう履けなくなる」という悲しい問題が起きにくくなっています。

まとめ

かわいいリカちゃんたち

時代がレトロからポップへと移り変わる1980年代、リカちゃんも「かわいい」から「おしゃれ」へと進化を遂げました。
思い切ってストレートになったヘアスタイル、ボディの変化、そして細部までこだわったデザインは、リカちゃんが単なるお人形ではなく、時代を映す鏡であり、多くの人々に愛され続ける理由そのものだと感じます。
これからもリカちゃんの歴史を追いながら、新たな発見と懐かしさを楽しみたいと思います。

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